水素の研究

【最新】水素と水素水の働き②|遺伝子スイッチにはたらきホルモンや酵素を活性化?

前回の記事では、水素と活性酸素の関係にスポットをあてて、水素のはたらきについてみてみました。

あわせて読みたい
【最新】水素と水素水の働き①|活性酸素との関係水素にはほとんどの疾患や老化の原因となりうる「特定の活性酸素だけ」を消去するというはたらきがあることが、いくつもの研究で確認されています...

しかし『水素のはたらきは活性酸素を取り除くだけにとどまらない』ことが、研究がすすむにつれてわかってきています。

今回はそんな水素の「活性酸素を取り除く以外のはたらき」についてご紹介したいと思います。

 

「活性酸素を取り除く」だけでは説明がつかない結果

水素の効果には前回の記事でご紹介した、害のある活性酸素(ヒドロキシルラジカル)を取り除くはたらき以外にも、

  • 炎症をおさえる作用(抗炎症作用)
  • アレルギー抑制効果
  • 細胞死抑制効果
  • エネルギー代謝促進効果

などさまざまなはたらきが研究の中で観察されています。

これらの作用はただ活性酸素を取り除くだけでは説明がつかないことばかりで、当初は研究者の方も頭を悩ませていたそうなんですね。

さらに水素は身体に蓄積されないのにもかかわらず、水素が身体から抜けたあともしばらくの間効果が持続することも謎とされていました。

 

水素は体内のホルモン量を調節する

研究の結果明らかになってきたのは「水素は間接的に体内のホルモン分泌に影響をあたえ、ホルモン量を調節するはたらきがある」ということでした。

ホルモンは細胞にさまざまな命令を送り届ける情報伝達の役割を果たしています。

微量であっても大きな違いを生みだす物質なんですね。

水素は細胞にとりこまれるといくつかのステップを経て、間接的にホルモンの量を増やしたり減らしたりすることがわかったのです。

 

水素が体内から抜けても作用が持続する理由

また、ホルモンの影響じたいは体内から水素がなくなってからもしばらく続きます。

水素によって始まった作用が水素が抜けた後も半日から1日持続するのには、こういう理由があったんですね。

 

水素がホルモンに作用する例:脳神経を守る『グレリン』のはたらき

水素がホルモン分泌に影響を与える例をみてみましょう。

水素水を飲むと、胃からグレリンというホルモンが分泌されることがわかっています。

グレリンというホルモンには、

  • 副交感神経を優位にしてリラックスさせる
  • 脳神経を守る
  • 成長ホルモンの分泌を促進する

といったはたらきがあります。

水素水を飲むことが自律神経の調整や脳神経を守ることにつながるわけですね。

また成長ホルモンは新陳代謝の活性化・細胞の修復・免疫強化といったはたらきがあり「若返りホルモン」とも呼ばれています。

水素は細胞の老化を防ぐ抗酸化作用以外にも「エイジングケア」に役立つ可能性があるんですね。

 

水素吸入ではなく水素水として飲む意義

この水素とグレリンについての研究をおこなった九州大学薬学研究院のプレスリリースでは、次のように述べられています。

胃において水素水はグレリンにシグナルを変換する事により脳に対して十分な強さの保護効果をもたらすことができると考えられ、吸入では効果がなく、腸管内での細菌由来の産生を増大させても効果がないというこれまでの報告にも矛盾しない結果が得られました。

(出典:九州大学のプレスリリース

水素の吸入や、体内の大腸菌が生産する水素を増やしても同様の効果は得られないんですね。

胃からグレリンを分泌させるには水素水を飲むことが必要なので、水素風呂や水素ガス吸入ではなく水素水を飲むことの意義がここにあるといえます。

 

炎症の抑制

「炎症を抑制する」という水素の作用も、活性酸素を取り除くことのではないはたらきによります。

炎症は炎症性サイトカインというホルモンのような物質によって加速されますが、水素はこの炎症性サイトカインの合成をおさえることがわかっているんですね。

血液中の水素濃度が一定の基準をこえると、免疫細胞から発せられる炎症性サイトカインが抑制されることが観察されています。

 

水素水を飲めば炎症を抑えるのに十分な血中水素濃度に

この一定の水素濃度は水素水をのむことによって達成される濃度なので、水素水を飲むことが炎症抑制につながることになります。

実は「慢性の炎症」は活性酸素による細胞の酸化とならんで「老化の主な原因」とされているんですよね。

ここにも水素がアンチエイジングに役立つ可能性があります。

 

エネルギー代謝を活性化するホルモン『FGF21』への作用

エネルギー代謝を活性化させる水素のはたらきにもホルモン分泌が関わっています。

水素が体内に吸収されると、肝臓や筋肉から分泌されるホルモン「FGF21」の分泌が促進されます。

FGF21は空腹時に分泌されるホルモンで、「飢えに備えて脂肪を燃焼させてエネルギーにしなさい」という命令を発するんですね。

それによって脂肪燃焼の効率があがり、体脂肪も中性脂肪も増えにくくなります。

 

FGF21への作用は、水素にダイエットへの効果が期待される理由のひとつですね。

 

水素はホルモンだけでなく酵素にも作用する

あわせて読みたい
【最新】水素と水素水の働き①|活性酸素との関係水素にはほとんどの疾患や老化の原因となりうる「特定の活性酸素だけ」を消去するというはたらきがあることが、いくつもの研究で確認されています...

前回のこちらの記事でもすこし触れましたが、水素には体内で抗酸化作用をもつ「Nrf2」という酵素を増やすはたらきもあります。

水素が抜けたあとでも体内の抗酸化力が高い状態が続くのは、このような作用によるんですね。

 

どうやって酵素やホルモンに働きかけるの?

ところで水素はどうやって酵素やホルモンにはたらきかけるのでしょうか?

これまでの研究によって、水素は活性酸素によって引き起こされる「フリーラジカル連鎖反応」にたいして作用し、細胞内の情報伝達を変化させ、間接的に遺伝子にはたらきかけることが解明されたそうです。

いわゆる「遺伝子スイッチ」のON/OFFを切り替えるはたらきが水素にあることがわかったんですね。

遺伝子にまで働きかけるなんて、水素ってほんとすごいと思います。

 

まとめ

以上、今回は活性酸素を取り除く以外の水素のはたらきについて見てきました。

水素は悪玉活性酸素と直接反応して消し去るだけでなく、ホルモンや酵素を活性化することで様々な間接的な作用をもたらします。

水素によって活性化されるホルモンや酵素は今後も新たに発見される可能性があるとのことなので、研究の進展を期待して待ちたいですね。